皆様こんにちは!
Lewis Abe(ルイス アベ)です。
第8回目の今回はイギリスのウィンザー朝第5代国王のチャールズ3世をご紹介したいと思います。
チャールズ・フィリップ・アーサー・ジョージ(Charles Philip Arthur George)
[1948年11月14日-(73歳)]
1948年11月14日、エディンバラ公フィリップと同侯爵夫人エリザベス王女(いずれも当時)の第一子・長男としてバッキンガム宮殿にて誕生する。
生まれた時の姓は「ウィンザー(Windsor)」であった。しかし1960年に母のエリザベス2世女王が、父のエディンバラ公爵フィリップ王配との間に生まれた子の姓を「マウントバッテン=ウィンザー」とする枢密院令(※1)を出した。
※1…イギリスの制定法の一形態のこと。枢密院議官らによって制定される。
王位継承者
1952年2月6日、祖父のジョージ6世が崩御。それにより母のエリザベス王女がイギリス女王に即位すると、長男のチャールズは推定相続人(※2)として王位継承順位(※3)が1位となる。「コンフォール公爵」(※4)ならびに「ロスシー公爵」(※5)の称号を得る。母からはガーター勲章(※6)が授与されて、「チェスター伯爵」(※7)と「ウェールズ公」(※8)の称号を得た。
※2…現状のままで相続が開始した場合、直ちに相続人となるべき者のこと。
※3…グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国および英連邦王国諸国の王位継承権者の順位のこと。
※4…イングランドの爵位の一つで、イングランド王位(現在では連合王国)の相続人に与えられる。イングランド貴族で最初に創設された公爵位である。
※5…スコットランドの公爵位の1つでスコットランド王位(現在では連合王国王位)の法廷推定相続人に与えられるスコットランド貴族で最高位の爵位のこと。
※6…1348年にエドワード3世によって創始されたイングランドの最高勲章。正式なタイトルは“Most Noble Order of the Gater”(最も高貴なガーター勲章)。
※7…イングランド王国、のちのイギリス(連合王国)の伯爵位のこと。
※8… グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国で王子に与えられる称号の1つであり、ウェールズの君主「ウェールズ公」を意味する。
ルイス・マウントバッテンの死~そしてダイアナとの出会い
1979年8月に幼少期より慕っていたルイス・マウントバッテンがアイルランド北西部のドネゴール湾でヨットで出航直後、IRA暫定派(※9)の仕掛けた爆弾により爆破されて死亡し、これにチャールズは大きなショックを受けたと言われている。
1980年7月にカントリー・ハウスでバーベキューをしていた時にマウントバッテンの死を悲しんでいるチャールズを、スペンサー伯爵令嬢のダイアナ・フランセスから慰められた事に心を打たれのちに交際することになる。
※9…アイルランド民族主義者の私兵組織。
ダイアナとの結婚とその生活
1981年2月6日、チャールズはウィンザー城でダイアナに求婚。ダイアナはその求婚を受け入れた。
同年7月29日にセント・ポール大聖堂で結婚式を挙行。世界中の王族や元首などが集合し、日本の皇室からは皇太子明仁親王と美智子皇太子妃(当時)が、アメリカからは大統領夫人のナンシー・レーガンが出席していた。
1982年にはウィリアム、1984年にはヘンリーの2人の王子が誕生するなど一見、2人の関係は良好に続いていくかに見えたが、しかしダイアナは窮屈な王室のしきたりに馴染めず、またチャールズの音楽の趣味や狩猟などの趣味に対して否定的であり、夫婦間の溝は広がりつつあった。チャールズは1985年から1986年にかけてコーンウォール公領のハイグローヴ邸で居住する事が増え、1987年にはケンジントン宮殿に不在の状態が常態化してダイアナが事実上の女主人になっていた。
チャールズは婚約以来カミラ・パーカー・ボウルズ(※10)との関係を断っていたが、この頃から交際を再開する。その後チャールズ、ダイアナ双方の合意により1992年12月9日に別居生活に入ったことが正式に発表された。
※10…国王チャールズ3世の妃。現在の名前はカミラ・ローズマリー・シャンド。
離婚~ダイアナとの死別
1996年8月28日の離婚確定判決をもって正式にチャールズとダイアナの結婚生活は幕を閉じた。
その後ダイアナは二股交際を行ったほか、チャールズとの関係や王室への批判の為にマスコミに出演した。その後1997年8月31日にパリで交際相手と共に交通事故死する。
カミラとの再婚~新国王への即位
ダイアナの死後は、カミラと公然と交際するようになる。2005年4月8日にウィンザー城礼拝堂で正式に結婚することが発表されたが、教皇ヨハネ・パウロ2世の葬儀が4月8日に執り行われることとなり4月9日に延期された。カミラはダイアナに配慮して、「コーンウォール公爵夫人」と称することが発表され、すなわちプリンス・オブ・ウェールズ(ウェールズ公妃/王太子妃)を名乗ることは無い。
2022年9月8日、母エリザベス2世女王が崩御。それに伴い同日に「チャールズ3世」として即位する。73歳での即位は1830年に64歳で即位したウィリアム4世の国王最高齢即位の記録を塗り替える出来事となった。
9月9日18時(英国夏時間)、チャールズは長男のウィリアム王子をプリンス・オブ・ウェールズ(※11)に叙することを表明した。
※11…イギリスにおいて、王位の法廷推定相続人たる王子に与えられる称号。ウェールズ公やウェールズ大公とも呼ばれる。
今回はここまでになりまーす!!
©チャールズ3世 (イギリス王) – Wikipedia
文章:Lewis Abe(ルイス アベ)
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